2021年10月17日

おうちで見られる三宅島の生き物101「ハナミノカサゴ」

一度見たら忘れないインパクトのある外見ですね。
この仲間はゆったりと泳ぎ、大きめのサイズなのでじっくり観察することができます。

でも見るからに危険そう?
確かに長いびれの先端に猛毒のトゲがあり刺されると大変危険です。
またゆったり泳ぎ、近づいてもあまり逃げない理由として、彼らはその強力な武器(猛毒)のおかげで、敵に襲われにくいからです。
逃げないからといって捕まえたりしようとするのはやめてくださいね。

三宅島の潮だまりではあまり見ませんが、ダイビングでははもちろん、伊ケ谷などではシュノーケルでもよく見ることができます。

英名はレッドライオンフィッシュ。
体中の長いヒレがライオンのタテガミを思わすからでしょうか。
また、その見た目のとおり肉食で獲物をパクっと食いつく様子もその名にふさわしく思えます。

三宅島では一年を通して見ることができます。

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若魚 長太郎池にて

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タカノハダイの若魚を一飲み

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ハナミノカサゴの幼魚

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よく似たキリンミノ 尾びれ付近に「T」のような模様

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上のキリンミノと同じ個体。伊ケ谷海水浴場

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こちらもよく似たキミオコゼ。こちらは近年潮だまりでも時々見られる。

〇ハナミノカサゴ
カサゴ目フサカサゴ科
全長:30cmほど



posted by akakokko at 13:53| おうちで見られる三宅島の生き物たち | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2021年09月10日

おうちで見られる三宅島の生き物100「セイタカシギ」

今回はスマートな体型の野鳥「セイタカシギ」です。
こちらも前回のキョウジョシギと同じく春と秋に見られる野鳥です。

背の高いシギという意味の名前ですが全長は37cmほどとそれ程大きくありません。
しかし、目を引くのが脚の長さとその色。
非常に長く鮮やかなピンク色の脚の持ち主です。
また、体も白と黒のはっきりとした色合いで良く目立ちます。

昔は日本ではまれにみられる珍しい野鳥でしたが、近年は日本各地で繁殖し、よく見られるようになってきました。

三宅島では1973年に初確認し、2000年の噴火前はほかに1995年、1997年、1999年に記録があります。
噴火後も時々見られ、特に近年は毎年のように見られています。

磯や大路池などで、そのスマートで美しい姿を観察することができます。(N)

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セイタカシギ(左)とダイサギ(右)

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飛ぶ姿も美しいですね

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ルビーのように真っ赤な眼(撮影地:千葉県習志野市)

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頭が真っ白なもの、黒いものなど様々(撮影地:千葉県習志野市)


〇セイタカシギ
チドリ目セイタカシギ科
全長:37cm
英名:Black-winged Stilt
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2021年09月09日

おうちで見られる三宅島の生き物99「キョウジョシギ」

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春と秋、磯に行くと、ときどき出会うキョウジョシギ。
日本より北の地方で春夏を過ごし、日本より南の地方で秋冬を過ごすシギやチドリの仲間です。
干潟や田んぼがない三宅島ではシギやチドリの仲間はそれほど多くの種類は見られません。
しかし、このキョウジョシギは必ずやってくる定番のシギで、秋は8月中旬くらいから9月末くらいまで見ることができます。

ほかのシギに比べ、体つきががっしりしていて少しマッチョな感じがします。
(そのせいか、キョウジョシギを見ていると、ときどきウツボを思い出します。トラウツボは華奢な感じがするのですが。)

ですが、名前のキョウジョは鮮やかな羽が京女のように美しいためだそうです。
※鳴き声のギョッ、ギョッから聞き倣したのかもしれないと書かれた文献もあります。

大きさはアカコッコと同じくらい。ですがやはりその体型のため、アカコッコよりも大きく見えるかもしれません。
また、飛ぶと背中や翼の白い模様が目立ちます。

沖原海岸や釜方海岸で見ることが多く、岩場を歩きながらエサとなるカニなどを探してます。(N)

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夏羽のオス(右)とメス(左)

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背中や翼の白が目を引く

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幼羽

〇キョウジョシギ
チドリ目シギ科
全長:21〜25.5cm
英名:Ruddy Turnstone
posted by akakokko at 14:21| おうちで見られる三宅島の生き物たち | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2021年08月29日

おうちで見られる三宅島の生き物98「カゴカキダイ」

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体高のある体に鮮やかな黄色と黒の縞模様。
なんとも熱帯魚っぽい風貌なのがこのカゴカキダイ。
ですが、熱帯魚ではなく、本州でもよく見る魚だそうです。

とはいっても海が身近な三宅島だからこそ、ここで初めて見たという方も多いかもしれませんね。

体型が昔の駕籠に似ているからその名前が付いたそうです。
ちなみにタイ(ダイ)と名前につきますが、タイの仲間ではありません。

潮だまりにも多く生息しており、1年を通して見ることができます。
大きさは最大20cmくらいになるそうですが、潮だまりでは1cmくらいから12.3cmくらいのものが殆どです。
一匹でいるときや10匹以上の群れをなしている時など様々です。(N)

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稚魚。まだ体の黄色が薄く、ところどころ透明がかっている。

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千葉県船橋市の三番瀬で野鳥観察中に見たカゴカキダイ。

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カゴカキダイの縞は縦縞模様。人と並べてみると納得ですね。


〇カゴカキダイ
スズキ目カゴカキダイ科
posted by akakokko at 16:17| おうちで見られる三宅島の生き物たち | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2021年08月26日

おうちで見られる三宅島の生き物97「イシガキフグ」

夏、長太郎池にいると「おっきなフグがいた!」と興奮している方に時々出会います。

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そのおっきなフグの正体はイシガキフグの場合がほとんどです。
大きさは40~50pくらいが多いでしょうか。長太郎池ではありませんが70cmくらいのものを見たこともあります。
小さな幼魚が多い長太郎池の中ではその大きさが際立ちます。

岩陰に隠れじっとしていることが多く目立たないのですが、あまり動き回らないため観察しやすい魚です。
よく見ると体に小さなトゲが生えています。そう、イシガキフグはハリセンボンの仲間。
ですが、ハリセンボンのようにトゲを立てることはありません。

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大きな目と口が可愛らしいのですが、硬いカニなどの甲羅をバリバリ砕くほど強力な力をもっているので、追い回したり触ったりしないようにしましょうね。

長太郎池では1年を通して生息しており、観察も長太郎池がおススメです。(N)

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基本は単独でいるがまれに2〜3匹でいる時もある。

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お馴染みハリセンボン。長太郎池で見ることはほとんどなく、伊ケ谷湾で見かけることが多い。

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よく似たネズミフグ(フグ目ハリセンボン科)。こちらはトゲを立てることができる。イシガキフグに比べ見ることは少ない。

〇イシガキフグ
フグ目ハリセンボン科
posted by akakokko at 15:35| おうちで見られる三宅島の生き物たち | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2021年08月20日

おうちで見られる三宅島の生き物96「クマノミ」

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熱帯魚と言えばこのクマノミを思い浮かべる方も多いのではないでしょうか?
有名なアニメ映画の主人公でもおなじみですね。
ただ、正確にはあの映画の主人公は日本にはいない種類のクマノミのようです。

さて、このクマノミ、実は三宅島とはとっても深い縁があります。
クマノミはオスからメスに性転換しますが、それを発見したのは三宅島伊ケ谷の海なのです。
発見したのはカンムリウミスズメの保護活動にも尽力されたジャックモイヤーさんとその仲間たち。
1970年にモイヤーさんがまず研究をはじめ、1978年にその研究内容を発表して広く知られるようになりました。

三宅島ではサンゴイソギンチャクというイソギンチャクと共生していますがそこで群れるクマノミの中で一番大きいのがメスであり群れのボスです。
ほかはすべてオスになります。
メスが何らかの理由でいなくなると残ったオスの中で一番大きなものがメスに性転換するそうです。

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手前がメスで奥がオス

スキューバダイビングはもちろんスキンダイビングやシュノーケリングでも観察できます。
以前は伊ケ谷湾の中でもたくさん見ることができたのですが、イソギンチャクが砂で埋まり数を大きく減らしてしまいました。



シュノーケリングで見るならやはり潮だまりがおススメです。
伊豆岬や釜方海岸の潮だまり、長太郎池などで小さな可愛らしい幼魚を観察できます。(N)

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サンゴイソギンチャクにはよく似た習性のミツボシクロスズメダイも。

〇クマノミ
スズキ目スズメダイ科
全長:メス最大15cm、オス最大10cm
posted by akakokko at 15:45| おうちで見られる三宅島の生き物たち | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2021年08月17日

おうちで見られる三宅島の生き物95「チョウチョウウオ」

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サンゴの海で泳ぐ熱帯魚といえばこの「チョウチョウウオ」の仲間を想像する人も多いのではないでしょうか

黄色い丸い体でその名のとおり蝶のようにひらひらと泳いでいます。

三宅島では夏から秋に様々な種類のチョウチョウウオを見ることができますが、その多くは三宅島より南の海でうまれ、黒潮に乗ってやってきた季節来遊魚といわれるもの。
大人になることができずに、水温の下がる冬には死んでしまいます。

ですが、このチョウチョウウオは一年を通して見られ、幼魚から成魚まで様々な大きさのチョウチョウウオも見ることができます。

潮だまりにも生息しているのでシュノーケルはもちろん箱メガネなどでも簡単に観察を楽しむことができます。

8〜9月のアカコッコ館の海の生き物観察会でもチョウチョウウオの仲間を観察します。
お楽しみに(N)

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チョウチョウウオの幼魚。背びれに眼状斑といわれる黒い斑点がある。天敵から急所である本来の目を守るためのもの。

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よく似たチョウハン。以前は冬には姿を消していたが、近年は越冬する個体もいる。

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フウライチョウチョウウオ。冬には姿を消す。

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トゲチョウチョウウオ。冬には姿を消す。


〇チョウチョウウオ
スズキ目チョウチョウウオ科
英名:Oriental butterflyfish
全長:1cm〜20cm
posted by akakokko at 14:44| おうちで見られる三宅島の生き物たち | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2021年08月12日

おうちで見られる三宅島の生き物94「カツオノエボシ」

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よく「電気クラゲ」と言われるのがこのカツオノエボシです。
とは言っても「クラゲ」の仲間ではなく、ヒドロ虫の仲間が集まったものだそうです。

触手に強力な毒を持ち、刺さされると激しく痛み、時に死亡例もあるほどだそうです。
烏帽子(えぼし)によく似た、透き通った青色の浮き袋で海面に浮かんでいます。
図鑑などではその浮き袋の大きさは10cmほど書かれていますが、三宅島で見るのは5cm未満のものが殆どです。
とは言っても危険なことには変わりがないので気を付けたほうが良いですね。
また、触手は10〜50mほどまで伸びるそうです。
カツオノエボシは浜に打ちあがっていることも多いのですが、たとえ死んでいても刺してくるので触れなようにしましょう。

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遊泳力はほぼなく、黒潮や台風などの波浪によってやることが殆どのため、錆が浜や伊ケ谷など島の西側の海水浴場で見ることが多いです。

カツオノエボシから身を守るためには、海に入る前にカツオノエボシが打ちあがっていないか浜をよく見ることが大切です。
また海に入ってからも、海面をよく見て浮かんでいないかときどきチェックするようにしましょう。
ラッシュガードなどで肌を出さないようにすることも効果があります。(N)

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海洋ゴミなどと一緒に打ちあがっていることが多い

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この時は土方海岸で50個体以上も打ちあがっていた

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よく似たカツオノカンムリ。カツオノエボシほどではないが毒があるのでこちらも触らないように

posted by akakokko at 13:40| おうちで見られる三宅島の生き物たち | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2021年07月27日

おうちで見られる三宅島の生き物93「ケーロメ」

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「にっこり」

にっこりと笑っているように見えませんか?
この魚はケーロメ。正式名称はタネギンポといいます。
古い文献を調べたところ、ケーロメとはタネギンポの八丈島での方言名だそうです。しかし、八丈島で何人かに尋ねましたがケーロメという言葉は知らないとの事でした。もしかしたら、今はそう呼ばれていないのかもしれませんね。
でもケーロメって言葉の響きがなんとも好きで僕はそう呼んでいます。

さて、このケーロメ(タネギンポ)、よく似たカエルウオなどと比べ、ごく浅く、小さな潮だまりでよく見られます。
長太郎池だと深く、大きすぎるためかほとんど見られません。
小さな潮だまりのため、潮が引きすぎたり気温によって水がなくなってしまう事もあります。
水が無くなった時、また天敵が来た時などはピョンとジャンプして陸を動きまわります。

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一見、地味な体の色ですが、よく見ると目の周りや角のようなもの(皮弁)、背びれや尾びれが鮮やかなピンク色や黄色で派手な色をしています。
また、口の中が鮮やかな赤色で、少し口を開けているとにっこりと微笑んでいるような感じがしてたまらなく可愛らしい魚です。
集団でいることも多く、静かに観察していると集団でにっこりと微笑んでくれることも。可愛らしさ倍増ですね。

8月の釜方海岸や伊豆岬での観察会ではこの「にっこりケーロメ」に出会うことができます(N)。

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集団でにっこり。一匹だけカエルウオ。

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ピョンと陸をジャンプして行動する。

〇タネギンポ
スズキ目イソギンポ科
全長:最大10cm程
posted by akakokko at 12:58| おうちで見られる三宅島の生き物たち | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2021年07月14日

おうちで見られる三宅島の生き物92「リュウキュウツヤハナムグリ」

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6月くらいから島内各地でよく見かけるピカピカの虫。
昔はいなかった虫ですね。
樹液や花、熟した果実などに集まります。

この虫、リュウキュウツヤハナムグリという名前で、本来は南西諸島などに生息しています。
伊豆諸島では1985年に初めて確認されました。
海上航路内の船内などからも確認されており、どうやら植物などと共に移入してきたようです。

八丈島での確認後、ほかに青ヶ島や神津島でも確認され、三宅島でも2013年に確認報告があります。
ほかの島でも近年急激に増えているとのことですが、三宅島でも見る頻度は急激に増えているように感じます。

急激に増えていくことで在来のハナムグリなどへの影響が心配されています。
このように少し心配な点もあるハナムグリですが、光の当たる角度によってさまざまな色が出てきて非常に美しい昆虫です。

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緑色っぽいもの、赤銅色っぽいもの、黒っぽいものがいるようですが黒っぽいものはほとんど見たことがありません。(N)

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雨上がりなど水滴が付くと光の屈折率が変わり、また違う色が出てくる。

〇リュウキュウツヤハナムグリ
コウチュウ目コガネムシ科
全長:16〜28mm
posted by akakokko at 13:13| おうちで見られる三宅島の生き物たち | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする