2020年07月31日

おうちで見られる三宅島の生き物60「イバラカンザシ」

派手な色をしたウミウシの仲間、グニャグニャしたタコの仲間、
透明なクラゲなど海の中には不思議な生き物がいっぱい。

このイバラカンザシも「何コレ???」となる不思議な生き物です。
毛のようなものが付いた2つの三角形。何度見てもなんだかわかりません。
さらに、赤、青、黄色など様々な色で、まるで海中のお花畑。
もう何がなんだかわかりませんが、その三角形に指を近づけると、
何がなんだかわからない度合いは増すこと間違いないでしょう。

この正体、実は動物。ゴカイの仲間です。
カラフルな三角形は鰓(エラ)として発達した鰓冠(さいかん)といいます。
この鰓冠を用いて呼吸や水中にいるプランクトンなどを捕えて食べます。
本体(同体)はこの鰓冠の下。
サンゴや岩の隙間など穴に入っているため見ることはできません。

それにしてもこのカラフルさ。同じ種類なのに本当にさまざまな色があります。
きっと何かしらの意味があるのでしょうね。
英名ではクリスマスツリーワーム。これもピッタリな名前ですね。

水深3〜10mくらいのところで多く見ますが、
長太郎池や釜方海岸などの潮だまりでも見ることができます。

ibara05.jpg
さまざまな種類の花が咲いたお花畑のようですね。

ibara01.jpg
伊ケ谷湾の中でもよく見ることができます。

ibara02.jpg

ibara03.jpg
信号機カラー。あれ?一匹違うな。

ibara04.jpg
信号機カラー。あれ?一匹違うな(その2)。

ケヤリムシ目カンザシゴカイ科
鰓冠の直径(1つ分):1〜2cm程度
英名:Christmas tree worm
posted by akakokko at 16:03| おうちで見られる三宅島の生き物たち | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2020年07月30日

おうちで見られる三宅島の生き物59「ラセイタソウ」

海辺に生えるゴワゴワした葉の植物といえば、島の人ならほとんどの人が同じものを思い浮かべると思います。この植物は「ラセイタソウ」と言います。

葉の表面はデコボコとしたしわが目立ち、手触りは非常にザラザラしています。この手触りが、ポルトガル語のラセイタ(手触りが粗い毛織物)に似ていることから、その名前がつきました。一方の裏面は、多少ザラザラするものの、よく見るとまるでマスクメロンのような細かい網目模様がとてもきれいです。

海の近くで見ることができ、今の季節は花が咲き始めました。
葉のすき間から出る細い穂のようなものが花で、上の方に雌花、下の方に雄花が咲きます。
よく観察してみるとその違いもよくわかります。

海辺によく生えている植物のため、海に行った際は花を探してみてください。

DSC_4429.JPG
海の近くの岩場や崖地などに生える

IMG_2209.JPG
葉の先端付近のものが雌花、穂状に伸びているものが雄花

DSC_4427.JPG
葉の裏は細かい毛が生えている


〇ラセイタソウ (羅背板草)
イラクサ科カラムシ属
多年草
posted by akakokko at 16:33| おうちで見られる三宅島の生き物たち | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

野鳥リスト(2020年7月22日〜29日)

◎2020年7月22日〜29日に三宅島および近海で確認した野鳥(34種)
カラスバト、キジバト、オオミズナギドリ、ゴイサギ、アオサギ、ダイサギ、ホトトギス、アマツバメ、タカブシギ、キアシシギ、イソシギ、ウミネコ、ミサゴ、トビ、アオバズク、コゲラ、モズ、ハシブトガラス、ヤマガラ、シジュウカラ、ツバメ、ヒヨドリ、ウグイス、イイジマムシクイ、メジロ、ウチヤマセンニュウ、ミソサザイ、アカコッコ、コマドリ、イソヒヨドリ、スズメ、カワラヒワ、ホオジロ、コジュケイ
posted by akakokko at 10:04| 野鳥リスト | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2020年07月29日

おうちで見られる三宅島の生き物58「ナンヨウツバメウオ」

水面を漂う茶色い枯れ葉。
もしかしたらそれは枯れ葉ではないかもしれません。

よ〜く目を凝らしてみてください。
枯れ葉にそっくりな魚の時も。

この魚は「ナンヨウツバメウオ」と言います。
名前のとおり、南の海(南洋)で生まれて、
黒潮とともに三宅島にやってきた幼魚です。
残念ながら、三宅島では冬の低水温に耐えることができずに
死んでしまう季節来遊魚と呼ばれる魚の一種です。

体の小さな幼魚たちは力も弱く、大きな魚には太刀打ちできません。
そこで、さまざまは方法で身を守っています。

ナンヨウツバメウオは枯れ葉に擬態することで
敵の目をごまかしているのですね。
静かに見ていると彼らもあまり動かずに波に漂っていますが
近づくと、さすがにばれたと感じるのか予想外に速いスピードで
逃げていきます。

毎年、今くらいの時期になると見られるようになり、
今年も土方海岸の潮だまりや湯の浜漁港などで
観察しています。
波の穏やかな所を好むようです。

なかなか面白い姿で、行動も面白いので観察してみてくださいね。

nanyou01.jpg

nanyou02.jpg
水面を漂っていることが多く、陸上からも見ることができる。

nanyou03.jpg


〇ナンヨウツバメウオ
スズキ目マンジュウダイ科
posted by akakokko at 09:53| おうちで見られる三宅島の生き物たち | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2020年07月27日

おうちで見られる三宅島の生き物57「テリハノブドウ」

海岸で見られる青や紫、緑などのカラフルな実
この実の正体は、「テリハノブドウ」です。

今の季節は、花も咲いています。
しかし、花は小さく、立ち止まってじっくり見なければわからないほどです。

花の後には、薄緑〜紫のグラデーションがきれいな実ができます。
美しい実ですが、食べられません。
島の方言でもカラスやウシのエブゴと、人間が食べる物ではないとされています。

食べることはできませんが、宝石のようにきれいな実を目で楽しんでください。

※エビヅルの方言

DSC_4419.JPG

IMGP0041.JPG

〇テリハノブドウ (照葉野葡萄)
ブドウ科ノブドウ属
posted by akakokko at 15:42| おうちで見られる三宅島の生き物たち | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2020年07月26日

今年は多いのでしょうか

連休最終日の今日。土佐林道にて鳥類調査を実施しました。
1kmほどの調査コース上で確認された野鳥は10種38羽。

野鳥以外ではカラスザンショウの花に集まる
アオスジアゲハやハナムグリの仲間などが見られました。

IMGP1706.jpg

あともう1種。イタチの姿も。
親子?兄弟?4匹のイタチがじゃれるようにして遊んでいました。

愛らしい様子なのですが、イタチはもともと三宅島にはいない生き物。
人が連れてきてしまい、その結果、アカコッコをはじめとした野鳥や
在来の爬虫類であるオカダトカゲなどを激減させてしまいました。

さて、このイタチ。個体数調査をしていないので
はっきりとは言えませんが、今年はよく見る気がします。
アカコッコ館のある坪田地区でも、自宅のある阿古地区でも
昨年の同時期に比べ、見る頻度が高いように感じます。
あまり見たくないのですが・・・。

ほかの地区ではどうでしょうか?(N)
posted by akakokko at 14:52| 自然情報トピック | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2020年07月25日

おうちで見られる三宅島の生き物56「ユビワサンゴヤドカリ」

指輪とサンゴ。
なんともロマンチックな名前を持つのがこのヤドカリ。
鮮やかな青色と黒色の縞模様の脚がとても目立ちます。
よく見ると青い目やオレンジ色の触角も鮮やかです。

サンゴがある暖かな海に生息するヤドカリですが、
ダイバーの方が出会うことはほとんどありません。
では、ダイビングよりも浅いところで
楽しむことが多いシュノーケルでは???
ダイビング時よりは見られますが、
そう多くはないかもしれません。

もしかしたらこの綺麗なヤドカリに一番出会っているのは
磯遊び中の小さなお子さんたちかもしれません。
水深数センチから数十センチのとっても浅い所に生息しています。

この夏、潮だまりに出かけたらとっても浅い岩場などを
よく探してみてください。
きっと、このハッとするほどきれいなヤドカリに出会えますよ。

yubiwa01.jpg

yubiwa02.jpg

〇ユビワサンゴヤドカリ
十脚目(エビ目)ヤドカリ科
甲長:17mm
英名:Elegant hermit crab
posted by akakokko at 15:09| おうちで見られる三宅島の生き物たち | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2020年07月24日

おうちで見られる三宅島の生き物55「ハマシャジン」

伊豆岬で「ハマシャジン」の花を見つけました。
シマホタルブクロとよく似ていますが、大きさや花の色、形などが違っています。

同じキキョウ科の仲間のツリガネニンジンより、葉が厚く光沢があることから海岸型のものとして
「ハマ(浜)シャジン(ツリガネニンジンの漢名)」という名前がつきました。

さらに伊豆諸島で見られるハマシャジンの中には、本土ものと少し違ったものが確認されています。
それは、めしべが短く花の外側から見えないといった特徴を持った花があります。
ハマシャジンを見つけたら、めしべの長さに注目してみてください。

三宅島には他にも、本土のものと違った特徴を持った生き物がたくさんいます。
どこか違ったところはないか、じっくりと観察してみてくださいね。

IMG_1980.JPG
葉は厚く光沢がある

IMG_1991.JPG
めしべが短く外から見えない花

IMG_1996.JPG


〇ハマシャジン (浜沙参)
キキョウ科ツリガネニンジン属
posted by akakokko at 14:48| おうちで見られる三宅島の生き物たち | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2020年07月23日

おうちで見られる三宅島の生き物54「ツクツクボウシ」

今。この記事を書いている時に一番よく聞こえている音。
このセミの鳴き声です。
三宅島ではだいたい6月下旬から7月上旬に鳴き始めます。

三宅島にいるセミは基本3種。※
ニイニイゼミとヒグラシ、そしてツクツクボウシです。
本州と陸続きになったことのない伊豆諸島では
本州から南下するにしたがい、生息するセミの種数が減ってきます。
例:大島7種、神津島4種、三宅島3種、八丈島1種
海を渡ってこれる確率が本州から離れれば離れるほど
低くなるということですね。

3種のうちヒグラシは島内における分布に偏りがある気がしますが
ニイニイゼミとツクツクボウシはどの地区でもよく聞くことができます。

ただ、島のお年寄りからは昔に比べるとセミがずいぶん減ったと
聞いたことがあります。
もしかしたらその原因のひとつは移入種のヒキガエルかもしれません。
夜、羽化をしようと地中から出てきたセミの幼虫を食べるヒキガエルを何度か見ています。
高密度でヒキガエルが生息する三宅島。
彼らに食べられている在来の昆虫は多いでしょう。
ヒキガエルに責任はありませんが、何とかしないといけませんね。

※ごく少数ですがアブラゼミとクマゼミも生息しています。

tukutuku01.jpg

tukutuku02.jpg

〇ツクツクボウシ
カメムシ目セミ科
全長:30mmほど
posted by akakokko at 15:51| おうちで見られる三宅島の生き物たち | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2020年07月22日

おうちで見られる三宅島の生き物53「モスケミソサザイ」

先日、朝出勤すると館内にモスケミソサザイの姿が。
どうやら建物のどこからか侵入したようです。
館外へ出したものの、頭を打っていたのかしばらくじっとしていました。
しかし、その後姿はなくなったため、どこかへ飛んで行ったようです。

モスケミソサザイは、伊豆諸島に生息するミソサザイの亜種で、
本土のものよりも体色が濃く、腹部の模様がはっきりしているといった違いがあります。
本土のミソサザイは、ほとんどが少し高い山に生息する野鳥です。
しかし、三宅島のモスケミソサザイは大路池や薬師堂といった身近な森で出会うことができます。

姿はスズメよりも小さく、全身茶色とあまり目立ちません。
さらに枝などが密集したやぶのような環境にいることが多く、姿を探すのは中々大変です。
藪の中でも動き回れる小さな体から、家の中に入り込まれたという話も聞いたことがあります。

2月頃からさえずり始め、大きく高音で複雑な声が森の中に響き渡ります。
このさえずりは、三宅島の野鳥の中でもベストスリーに入る美しさだと思います。

8月頃になると、このさえずりは聞こえなくなります。
もしさえずりが聞こえたら、今シーズンの聞きおさめに耳を傾けてあげてくださいね。

IMG_0141.jpg
倒木の上や枝の先などでさえずる。こんなところでも

IMG_0457.jpg

IMG_8555.JPG

〇モスケミソサザイ
スズメ目ミソサザイ科
全長:11cmほど
絶滅危惧IB類
posted by akakokko at 14:21| おうちで見られる三宅島の生き物たち | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする